home大腸早期癌の深達度診断sm癌の分類

sm癌の分類


sm癌の深達度

sm癌はその深達度によって従来sm1, sm2, sm3と3段階に分類されてきました。

  • sm1は、1腺管ないし数腺管の癌組織が粘膜筋板を貫いて粘膜下層に浸潤している場合
  • sm2は中等度に癌組織が粘膜下に浸潤している病変です。
  • sm3は固有筋層に接する程度にmassive invasionがみられる病変です。

内視鏡にて切除できる大腸早期癌は、従来m癌かまたはsm1でly(-)・v(-)とされてきましたが、近年sm浸潤深度が1000ミクロン程度のsm2で、ly(-)・v(-)かつ病変先進部が高分化腺癌で簇出像のない場合までは切除対象としてもいいのではないか、という意見もあります。

内視鏡治療の対象となる病変が増えること自体は望ましいことですが、十分に深達度診断を検討してから、適切な治療方針を決定する必要があります。

さらに最近のESD(内視鏡的粘膜下剥離術)の進歩に答えるためにも術前の正確な深達度診断が必要になっています。

ESDは治療に時間を必要とするため、診断を誤り追加腸切除になっては、ESDの労力が報われないことになってしまいます。