home大腸早期癌の深達度診断

大腸早期癌の深達度診断

 

はじめに…

大腸早期癌の治療方針は、病変の深達度と脈管浸襲の有無によって内視鏡下切除・腹腔鏡下切除・開腹腸切除と治療方針が異なってきます。

そのため内視鏡的深達度診断を正確に行い、慎重に治療方針を選択する必要があります。

このページでは、大腸早期癌の内視鏡的深達度診断はどのように行い、大腸早期がんの深達度診断に際し、治療方針の分かれるsm癌はどのような特徴的所見を捉えて診断するのか、明らかにしたいと思います。

 

筆者は、1985年から大腸sm癌の深達度診断をライフワークとして、消化器内視鏡学会・消化器病学会を中心に全国学会などで研究報告を行ってきました。

また、川崎市がん検診センターを経て、1991年に東京都多摩がん検診センターに移籍後、同センターのスタッフとともに大腸早期癌の症例検討を重ね、大腸早期癌の深達度診断を通常内視鏡診断にとどまらず拡大内視鏡、精密な注腸X-P診断も併せて検討してきました。

これまでの350病変あまりの症例検討から、以下に大腸sm癌を診断するための特徴的所見を内視鏡を中心にまとめ、内視鏡的深達度診断に際し重要と思われる所見を列挙しました。

これらの所見を内視鏡観察時に注意してチェックすることにより、正確な深達度診断と治療法の選択が可能になると思います。